勉強法

身長を伸ばすには睡眠。勉強よりも睡眠を優先しよう。

男性が自分の体で気になるのは身長です。男の人は、自分の背が高いことを望みます。175㎝から180㎝はほしいと思っている人が多い。170cmぐらいでいいやと思っている人は、なかなかいません。

生物学的にいっても、男の人が肉体の優位さを望むのは当然です。女性が背の高い男性を好む傾向があるいのも生物学的な本能というものです。

その身長ですが、男の人は中学生から高校生にかけて最も伸びます。中学時代の過ごし方しだいでは、伸びる身長も伸びなくなってしまう可能性があるのです。

身長は、ヒト成長ホルモンの分泌によって促されます。ヒト成長ホルモンは脳の一部である脳下垂体前葉というところから分泌されます。ヒト成長ホルモンの働きですが、軟骨部分の細胞分裂を活発にさせ、骨を伸長させます。それから筋肉の成長も促します。

小学校高学年や中学生のとき、たいした運動もしていないのに足の膝が痛くなることがありますよね。あれは膝の軟骨が、急速に成長するために起こることなのです。骨の先端部分に軟骨という柔らかい部分があります。この先端の軟骨が伸びて周りを圧迫し、痛みが生まれます。

そのヒト成長ホルモンですが、骨や筋肉の成長以外にも、肌をきれいにしたり、髪を伸ばしたりする働きもあります。若い時はヒト成長ホルモンが活発に出るので、黒髪もつやつやして豊かで肌もきれいなのです。けれども年をとると成長ホルモンは少なくなります。

そしてヒト成長ホルモンの分泌ですが、1日中出るわけではありません。眠っている間に分泌される仕組みになっています。

そして、ここが一番重要なのですが、眠っている時間の中でも、夜の10時から深夜の2時の4時間が特に多いのです。その4時間の中でも、夜の11時から深夜1時が特に多いのです。

ですから、夜更かしをして深夜1時ごろまで起きていると、ヒト成長ホルモンの分泌が少なくなり、身長が伸びにくくなるのです。また、睡眠時間も重要で7時間以上は寝ないとだめです。

中学や高校のときは部活や勉強で忙しくてあまり寝なかったけど、大学生になってからよく寝ていたら身長も伸びたなんて人はまずいません。身長が伸びる時期は、この中学・高校のときですから、このとき、睡眠時間が足りなかったり、夜更かしの生活をしていると、ヒト成長ホルモンの分泌が抑えられて身長が伸びなくなるのです。一生、背が低いままで終わってしまうのです。

運動も大切です。運動によって筋肉が疲れると、深夜寝ている時のヒト成長ホルモンの分泌が多くなります。ヒト成長ホルモンは、疲れたり痛んだりした筋肉の回復のために多く出ます。若い時は、運動をして筋肉痛になっても1日寝たら痛みがとれたりしたのですが、年をとってからは、運動で筋肉痛になると、回復するまで数日かかります。これは筋肉を回復させるヒト成長ホルモンの分泌が少ないからです。

中学生、高校生が部活動で運動をして筋肉が疲れたとき、睡眠時間が少ないと。ヒト成長ホルモンは筋肉の回復のためだけに使われ、骨の伸長まで行き届きません。運動をして疲れた時は、たっぷりと寝ることが大切です。熟睡でなく、うつらうつらとした状態でも8時間から9時間は横になっておくことが大切です。

勉強はいつでもできます。高校受験や大学受験の日時は決まっていますし、いい学校に入ればそれだけ、将来の就職も有利になります。しかし、大人になってからでもやる気1つで大いに間に合うのです。

オール1先生というニックネームで話題になった宮本延春さんは、中学1年のときに5段階評価でオール1をとり、中学3年間は英数理社国がずっと1だったそうです。ひどいいじめにもあい、リストカットもしたりしたそうです。劣等感を持ったまま生きていたそうですが、23歳のときNHKテレビでアインシュタインの番組をみて、物理学に興味を持ち、勉強したくなったそうです。小学生の算数のドリルを買ってきて、そこから勉強を始め、働きながら勉強をつづけ、定時制高校に通い、27歳で国立名古屋大学に推薦入学するまで成績を伸ばしました。センター試験で8割平均をとったというのですから、相当なものです。

勉強はいつからでもできます。身長が伸びる時期は人生に1回きりです。一生懸命、寝る努力をしてください。夜更かししてゲームをするとか、愚かなことはやめましょう。

家の人は子どもたちに寝てばかりいると怒ったりしますが、子供たちは20歳までは寝るのが仕事です。寝るのが一番の仕事。2番目の仕事が勉強や家の手伝いです。