勉強法

国語の多読と精読の方法

小学生と中学生が、物語・小説や、随筆・論説文・評論文・説明文を多読・精読するやり方を述べます。

物語・小説の多読の方法

物語・小説の多読の効果は、第一に活字に慣れることです。本を読むのが苦手な子でも、好きなジャンルの物語や小説なら、読み進めることができるでしょう。ここで気をつけねばならないのが、物語や小説が好きではない子もいるということ。「実際にあった話ではないのに、何が面白いの?」「他人があれこれ、頭の 中で作ったことを追いかけて何になるの?」そう考えている子も少なからずいます。彼らは国語が苦手なわけではなく、文章の理解力がないわけではありませ ん。ただ興味がないだけです。こういった子に物語・小説の多読を行わせる必要はありません。自然科学や社会学といった学術系の本で読みやすいものを読むと いいでしょう。
多読の第二の効果は、文章を読むスピードが速くなることです。文章が速く読めるというのは、単純に理解するスピードが速くなるということで、これは国語以外の教科にも良い影響をもたらします。多読で気をつけるのは不正確な読み方に陥らないこと。そのため一区切り(数ページから数十ページ)ごとに、文章の内容をノートにまとめてメリハリのある読 み方をしてください。文章中に意味が分からない語句が出てきたら、国語辞典で調べてノートに書き写します。調べた意味をノートに書き写すだけでも国語力が 養われます。

随筆・説明文・論説文・評論文の多読の方法

物語や小説文を読むのが好きな子でも、説明文や論説文などの一般的な本を苦手という人は多いです。物語や小説文だけの読書はある程度までは読解力は伸びてもそれ以上はいきません。中学入試でいったら、日大、駒沢大、専修大などに合格者をそこそこ出す程度の、中高一貫教育の中学校に合格できるかなというぐらいの位置です。
読解力を高めるために、説明的文章、評論文を読むのが嫌でも、勉強として多読にいそしむべきです。内容は易しくてかまいません。
多読の方法としては、語句の意味を調べ、書かれている内容について、章ごとにまとめを行ったり、箇条書きで整理したりします。文章に何が書いてあるかを把握・理解しつつ読書を進めていきます。

物語・小説の精読の方法

短編小説や参考書、問題集んほ掲載文で精読を行うのですが、語句の意味をきちんと調べます。
場合によってはその物語の地理的な背景と時代背景も調べます。登場人物の外見の特徴、性格、人物像をノートに書きだします。人物の人間関係や好悪の感情も 押さえます。場面の時間(季節や時間帯)、どんな場所かも描写からよみとります。人物の心情変化も丁寧に追います。これらをノートに書きだします。

説明文・論説文・評論文の精読の方法

1つは、語句の意味を調べることです。説明的文章は日常生活で使わない語が多く用いられるのでこの意味調べは重要です。
もう1つは、段落ごとに要点をまとめることです。筆者の意見や主張はどんなことなのかを書き抜きます。説明文は例示の部分を箇条書きにまとめます。
参考書や問題集の文章を精読する場合は、これらのことを問題を解くことと合わせて行ってください。問題を解くだけ、○×をつけて当たったからそれでいいやというのでは、読解力、そして国語力は身に付きません。