家庭力

成績の良い子・学力が伸びる子は家庭力。読書や生活習慣。

成績の良い子、学力が着実に上がっていく子の特徴として、家庭力の高さがあります。

学力の高い子はふつう、幼いころから賢さや地アタマの良さを発揮します。「数を数えられるようになるのが早かった」「ひらがなを覚えるのが早かった」「読書が好きだった」「好奇心が旺盛で、どうでもよいことまで次々と質問し、時に大人を困らせた」等々。

小さい時は平凡で頭が良いとは思えなかったのに、少しずつ勉強ができるようになり、高校に入ってからさらに成績が上がって、難関大学に合格したという人も、少数ながらいます。

年齢とともに成績が上がる子

それでは、年齢とともに成績が上がる子とはどんな子でしょう。

性格の大切さ

1つは性格があります。穏やかで粘り強く物事に取り組む性格。

読書の重要性

そして読書好き。国語力を鍛えるためには、論説文や説明文を読むのが大切ですが、学力全般を伸ばすなら本はどんなものでもいいです。ホラー小説、SF小説、ファンタジー小説、推理小説、恋愛小説、歴史小説、純文学。ここで大切なのが長編であることです。文庫本で500ページを超える長編を読める人は、プロットの構成、ストーリーの展開、伏線、多数の登場人物の性格と人間関係を押さえつつ読むので、記憶力や全体を把握する能力が鍛えられるのです。何も本を読まない人がすぐに長編が読めるようになるわけではないし、長編ばかりではくたびれます。長編小説も織り交ぜつつ読むことが大切です。また、小説以外の新書でもOKです。読書の習慣があること。これが地アタマを鍛えるのに有効です。

本など読まないが東大に合格したという人もいます。そんな人は天才です。優れた才能があるのですから普通に勉強するだけで受かります。

平凡な才能の人が地アタマを鍛えるには読書が大切です。その読書の習慣を身につけさせるのは、家庭での保護者の役割であり、家庭力なのです。幼いころから図書館に連れていき、本を読ませるようにする、本を読むのが嫌な子は、朗読してあげる、あるいは児童劇を見せてあげたりの工夫をすることが大切です。

本は値段が高いものです。「1000円以上もしたのに1日で読み終えてしまった」「本を買わずに図書館で借りてきなさい」、こんなことを言う親がいます。しかし、子どもが興味を持った本は図書館ではなく、本屋にあるのですから、本屋で当該の本を買うことが大事なのです。「本など何を読んでもいい、頭を鍛えるための一方法なのだから」という考えは、知的好奇心を育てることの大切さを忘れています。

生活習慣の重要性

それから、生活習慣。保護者がしょっちゅう朝寝坊をして朝食を作るのをおろそかにしたり、用事やつきあいで家を留守にしていてはだめです。母親が家にいないときは父親がいて、父親が家にいないときは母親がいるべきです。両親が共稼ぎで、そろって家を留守にしがちな家庭もあります。中学入試の世界では当たり前のこととして言われているのですが、母親が家にいる家庭と、家を留守居している家庭とでは、子供の偏差値が5も違うそうです。中学入試での5の差は大きい。難関大学をめざす私立中学校と、とりあえず教育環境はいい程度の私立中学校の差があります。親が家にいて子供と顔をつきあわせる時間が長いことは、子供の学力を伸ばすのに大変重要なのです。

どうしても共稼ぎをする必要があるならば、学童保育を利用するなどしたらいいですが、学童保育所も、中にはゲーム機で長時間ゲームをさせたりなどして、子どもの生活で悪い習慣を身につけさせてしまうところもあるので、しっかりしたところを選ぶべきです。学童保育に預けたら、プリクラや500円くじなど、金使いが荒くなったり、ゲームばかりやる子になってしまったという、保護者の嘆きの声も聞きます。

学童保育は、ゲームは禁止、保育所では勉強や読書をしっかりやらせるところもあり、そういったところに通っている子は、塾に通う子より学力が伸びたりします。しっかりと探すのが大切です。

学力を伸ばすための家庭力は、他にもいろいろありますが長くなるので、続きはまた書きます。