高校生の勉強

英語が不得意では大学受験での合格は無理

文系であろうと理系であろうと、英語が苦手では大学受験での合格は無理です。

英語が苦手だから得意な数学や理科で補おうと考える、理系志望の受験生にときおり合いますが、AO入試でもない限り受験に合格したためしがありません。地方の国立大学や、日大、駒沢大、専修大ぐらいの理系の私立大学も厳しいです。

ごくまれに受かる人もいますが、数学や理科は旧帝大、早慶レベルなのに、英語ができないために地方の国立大の人気のない理系学科だったりします。

英語ができるようになるには才能がいりません。好きとか嫌いとか、そんな感情的なものを排して時間をかけて勉強しさえすればいいのです。時間さえかければ誰でもできるようになります。

ただし、上達の速さにおいて才能はありません。さして時間も費やさないのに、少ない時間で単語や例文を次々と覚えられる人がいます。けれどもそんな人は数千人に1人です。圧倒的多数の人間、難関大に進学するような人はみな暗記に苦労し、何度も何度も暗記を反復するのです。

英単語集もターゲット1900、データベース4500、システム英単語といったものを10回は繰り返して、そこに載っていることをようやく完璧にしています。単語集を3回程度やっただけで覚えられる人はいません。英作文のための例文の暗記や、英熟語や、句動詞の暗記も10回はやって覚えているのです。

高校生にとって夏休みは貴重な時間です。学校生活がないので、時間を全部、勉強に充てられるからです。高校3年生は、1日10時間は最低でも勉強しましょう。高校2年生も、3年生同様、10時間は勉強してほしいところです。

英単語は高校で習う1300語以外に、3000語は最低でも暗記してください。派生語を含めずに3000語です。これだけ覚えればセンターの長文は読めます。難関大を受験する場合は5000語。中学のものとあわせて6000~7000語覚えれば大丈夫です。センター入試に必要な単語数+1500~2000語程度で英語はかなりの実力になります。

夏休みの間、英単語集を使って毎日暗記し、それと同時並行で長文のリーディングも行うことです。英単語集で覚えた英単語は忘れやすいですが、その単語を長文の中で確認していくと、英単語は忘れにくくなり定着します。

そういった意味でターゲット1900やシステム英単語のような英単語集で単語を覚え、Z会の速読英単語のようなもので英単語を長文の中で確認し、身につけていくことがお勧めです。速読英単語には音声もあるのでリスニングの学習にもなります。速読英単語のタイプのものとしては、文英堂から出ている「西きょうじの英文読解+英単語」もいいです。西きょうじ先生は「ポレポレ英文読解」でも有名な予備校の先生です。この英単語の本はセンター試験と中堅私大レベルなので、英語の偏差値が45ぐらいの人は、ここからやるといいです。

英語の勉強は最初に英単語と文法をしっかりと身につけ、その後で長文読解に入っていくと効率がいいので、長文の前に英単語はできるだけ短い時間で仕上げましょう。単語集の単語を9割ほど、40日で暗記し、そのあとで長文に進むというのが理想です。