勉強法

友達と一緒に勉強しない

生徒によっては、友達と一緒に勉強しないことが大切な場合もあります。学校の部活動を引退し、勉強しようという気持ちが芽生えてきたとき、友達と一緒に勉強を頑張ろうと思う中学生もたくさんいるでしょう。仲の良い友達や部活動の仲間と、志や目的を1つにして頑張ろうという気持ちになるでしょう。この気持ち自体は素晴らしいです。けれども、こうした思いは、勉強とは相性が悪い場合も、ときにはあるのです。

友達の家に行ったり、友達が自分の家にきたりして一緒に勉強しても、遊び友達は遊び友達のままです。勉強友達にはなりません。一緒に1時間も勉強すると疲れて遊んだり、雑談をしたくなります。雑談は長引き20分も続きます。雑談中も頭は使うので、頭脳の疲れは回復しません。休憩が休憩になりません。他に、友達の分からないところを教えてあげたりしていると、自分の勉強時間が削れてしまいます。友達が分からないところが自分も分からなかったりすると、2人であれこれ考えて時間を浪費します。友達がスランプでやる気がなく、おしゃべりをしだすと、それにつきあわなければならなくなります。もうこうなったら勉強どころではありません。

それでも「○○君と一緒に勉強すると、はかどるから、自分は友達と一緒に勉強した方がいい」と思っている人もいるかもしれませんが、それは1人だと30分ぐらいしか勉強できない人が、1時間、なんとか勉強できたというだけの話です。それも友達と一緒に2時間過ごして1時間勉強した程度のことです。けれども本人としては1時間の勉強にも関わらず、2時間もやったようにカン違いしてしまうので最悪です。夏休み中は5時間、2学期以降は少なくても4時間、自ら進んで机に向かわなければならないのに、友達と一緒じゃないと勉強にとりかかれない状態が続く「友達と一緒の勉強」は避けるべきです。
[pc]

[/pc]
[nopc]


[/nopc]
友達の家じゃなく、図書館なら友達と一緒に勉強してもいいだろうと思うかもしれませんが、図書館でも同じです。図書館の行き帰りに遊びます。特に帰りは自転車をとめて、雑談をします。友達が本屋に寄りたいと言い出したらもうおしまいです。そこでまた1時間が潰れます。図書館内でも、雑談のワナや途中退出して飲み物のワナがあります。

けれども、勉強についていろいろ話ができる友達は大切だし必要です。勉強について励まし合い、いろいろな情報を交換できる友達は貴重です。友達と会うときは、勉強道具は一切持っていかず、友達が遊びに来るときも持ってこさせず、本当にただ遊ぶつもりで友達に会うことが大切です。そうすれば、勉強した気分になってしまうカン違いは防げます。「遊んじゃったから家に帰って勉強しよう、○○君も勉強してるなあ」なんていう気持ちが湧いてきたらチャンスです。
友達と会うときは、完全に遊びだけにし、メリハリをつけてください。「遊びは友達と、勉強は絶対1人で」に徹してください。

親御さんも、お子さんが「○○君の家で一緒に勉強する」とか「○○君が勉強しにくる」と言ったら断固反対してください。テレビをだらだら見るよりも、はるかにまずいことです。実際は遊びと変わらないのに勉強した気分になり、1月の追い込みの期間になっても、長時間、粘り強く取り組む根気さが養われないままだからです。